2013-11-20

プーンヒルトレッキング -前編-

ポカラ(Pokhara)では雨季が終わろうとしていて、10月からのトレッキングシーズンに入ろうとしていた。ここからはアンナプルナというヒマラヤ山脈の山群への登山が有名で、行くかどうかを迷っていた。

というのもハイシーズンになると特に、山に山賊がでて登山客を襲うという話があったり、あとはそもそも4130m(ベースキャンプ)まで登る不安と、金額、ガイドをつけるにしても男性だと2人きりになるのが若干不安。どれをとっても「うーん…」と考えさせられる要素ばかり。
しかし宿の人の強烈な「山を見た方がいい」というおすすめがあまりに信憑性があったため考えていた。

とりあえず相談だけでもということで、Kinoko treksのゴパールさんという日本語ペラペラの旅行会社の人に話を聞く。旅中に会う日本語をしゃべる外国人って一番信用できないと思っている私だけど、ゴパールさんはツアーのごり押しもせず、提示された値段が適正かどうかを私がネットで調べるのも嫌な顔せず、とても日本的なツアー会社の人だった。

結果、アンナプルナベースキャンプまでではなく、それを一望できるプーンヒルという山に登る事にした。
4泊5日300ドルのところを250ドル(約25,000円 ※1ドル=100円)にしてもらい、宿泊・食事・ガイド(英語)・交通費込み。飲み物だけ自腹という形になった。入山許可証は別で45ドル(約4,500円)かかる。事前に取得が必要で、それもお願いした。

ツアーにして得かどうかは金額でいえばとんとんだと思う。安全を買ったと思えば得な料金設定だと思った。
聞いてみるとガイド1日の相場は15ドル(約1,500円)。流しのガイドがいてそれはもっと安いが、知識がない場合もあるので時により危険。おすすめしない。
ガイドの役割は道案内と、お客さんのサポートと話し相手、色々質問したら説明してくれるという感じで、いわゆるツアーガイドというよりは一緒に登山してくれる登山のプロみたいな感じ。

行ってみて思ったのは、ガイドなし自力で行くという形だとプーンヒルまでは迷うような道ではなく、1人で登っても行けそうだったから、男性なら1人で全て手配してもいいかもしれない。
実際にポーター(荷物運び)だけ雇って、アンナプルナベースキャンプまで行っている日本人男性に途中で会った。ポーターが道を知っているから、ガイドはしなくても自然と目的地には到着することができるとのこと。
ただ私のような初心者女性1人の場合は万が一を考えるとガイドはいたほうがいい気がした。雨季の終わりでまだ地盤が固まっていないところや道が壊れているところもいくつかあったし、怪我したり滑って落ちたりとかしたら普通に見つけてもらえない気がした。信用できる会社だと思ったから、ガイドは男性でも問題なかった。
ただ安全面ではこのルートで実際に山賊がでた過去もあるので何とも言えない。道は登山客も多いし、村が転々とあるから全く人気がないところは少ないとは思うのだけど。
男女複数人で登るなら、道のりという意味だけ言ったら、ガイドなし、ポーターは場合によりつけて登る形で問題ないのではと思った。

<トレッキング1日目>
ガイドさんが朝8時にホテルに迎えに来てタクシーでスタートポイントのナヤプルの村まで向かう。大体1時間半くらいで到着。ナヤプルは本当に小さな村。

少し歩くとチェックポイントがある。ここで入山許可証と色々な手続きを。いくつか行方不明者の写真があったりして、ちょっと不安に。

天気もよくて本当にきれい。


2時間くらい歩いたらお昼。メニューから好きなもの何でも選んでいいのだが、ネパール料理であるダルバートを選ぶ。ダルは豆のスープ、バートはお米のこと。他に何品かおかずがついているのが特徴。なぜならダルバートはお皿に乗っているものどれでもおかわり自由だから。それにおいしい。
町中だと100〜150ルピー(約100〜150円 ※1ネパールルピー=1円)くらいで食べられるが、山中は300ルピー(約300円)だった。上に登るほど物価は高くなる。

山中に住んでいる人はここを行き来しているんだと思うと感心した。勾配はまだそれほど急ではないものの、登るだけで着ている服の色が変わるくらい汗をかいた。

最初の滞在場所であるウレリ村までの最後の1時間はずっと急な山道を登った。なぜかガイドの人が「昨日ほとんど寝てない」と言って、本当に具合悪そうになった。回復してたけど不安に。

もちろん沢山途中で休憩したのも入れて、スタートから6時間くらいでウレリ村に到着。途中の休憩ポイントで塩ふったきゅうりを村人からもらうことが多かった。ずっと歩いていると息があがって辛くなったけど、そのほうが余計なことを考えなくて済んでよかった。呼吸を整えようとか、足場はどこにしようとか、自分の身体の動きに関してのみ考えるのもいいなと思う。
ウレリ村はゲストハウスとそれに併設したレストランがそれなりにあった。
泊まったMEERA Guesthouse。実際宿泊がいくらなのかはわからないが、シングル部屋にホットシャワー(かなり温かい)付き、携帯やカメラの充電はレセプションで無料でできる。
9月半ばでも山の夕方は寒く、登っている時はかなり汗をかくので、身体が冷えるのが怖かった。そんなこと考えていなかったので着替えを1枚しかもってきていなかったのは失敗だったな。途中で洗えば乾くと思っていたが、夜に乾かすのはまず無理だ。
食べ物は水が60ルピー(約60円)だからポカラの町の3倍だ。食べ物も2.5倍〜3倍くらいのイメージ。

<トレッキング2日目>
朝アンナプルナが見えるよと言われて起きた。山と山の隙間に少しだけ見えた。晴れていてよかった。朝食をとりながら山を見てた。とても遠く感じた。

朝の光気持ちがよい。

8時頃出発して、お昼のポイントまで割とすぐに着いた。多分3時間くらい。この日は森の中をずっと歩くという感じ。あまり辛い上りはなかった。

お昼休憩してまた3時間くらい歩き、2日目の滞在地ゴレパニ村に到着。この村からあと1時間くらい登れば目標のプーンヒルである。この日も6時間くらいだったけどなんか楽だった。1日目の宿で一緒だった日本人男性もここまでは同じルートだから一緒に来た。山の中、複数人だとちょっと安心。
ゴレパニは商店もいくつかあったり今までの村よりは少し大きめ。チェックポイントが村の中にあって、そこでまた手続きした。

小さいストゥーパもある。

村の一番奥にあるSunny Guesthouseというところに泊まった。なんとWi-fiがあった、こんな山の中に驚きである…。ストーブもあったから服を乾かせた。部屋はシャワー付きじゃなかったけど、シングル。シャワー付きは1,500ルピー(約1,500円)と書いてあった。ネパールの物価を考えるとかなり高い。
ここでは水は90ルピー(約90円)になっていたから4倍以上。食べ物は3.5倍くらいのイメージ。充電もレセプションでは無料でできた。

翌日の日の出をプーンヒルから拝むためこの日は早く寝た。

後編に続く。

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