2019-12-27

キラウエア火山

活火山は今までの旅中に2回(グアテマラのパカヤ火山とガラパゴス諸島のシエラネグラ火山)見に行ったが、どれもマグマが吹き出しているところではなかったので、カルデラをわりと近くから見たり、熱気でマシュマロを焼いたりして楽しかったのだが、せっかくハワイに来たのだからマグマが吹き出し、溶岩が流れているところを見たいと思った。

ハワイ島は活火山が2つあり、現在も地下では溶岩が流れ続けて海まで出て来ている。流れ出た溶岩が固まっていくため、島の面積は年々広くなっていっているそうだ。
溶岩が海に流れてくるところを船で接近しながら見るLava Tourというのがあり、最初はそれに参加しようかなと思っていたが、流れ出て来たものを見るだけなのは自分が見たいものとは違うと思ってやめた。(そして2018年には接近した船に溶岩の塊が当たって重傷者を出すという事故があったから、今なら余計に選ばないと思う)

というわけでのんびりとハワイ火山国立公園へ行くことにした。車がないから民宿ヒロの車で連れてってもらうツアーを申し込んだ。入場料なども含めて100ドル(約11,200円 ※1ドル=112円)。

最初は火山とは関係なく、マカダミアナッツのお土産で有名なマウナロアの工場へ。実際マウナロアはハワイ火山国立公園にある火山の名前でもある。
マウナロア

工場までの長い道の両脇は全てマカダミアナッツの木だそうで、その広さに驚いた。写真じゃわかりにくいが、背の高い木の後ろにとにかくずっと畑が広がっている。
マカダミアナッツ畑
マカダミアナッツの実はめちゃくちゃ硬くて2重構造になっているそうだ。実際に足で思い切り踏みつけても割れなかった。
工場の裏に庭があって、ハワイ独特の植物が色々あったりして、そういうのを見るのもなかなか楽しかった。

そしてハワイ火山国立公園へ。先ほど名前の出たマウナロア火山と、キラウエア火山の二つが並んでおり、そこ全体が国立公園になっている。
今回見に行くのはキラウエア火山だ。夜にならないとマグマの様子は見えないけど、まずは明るいうちに一度行った。

公園に入ると蒸気が吹き出ているところなどもあり、草が生え草原になっているところもあり、その中に急に溶岩で固まった黒い土地が現れる。真ん中に火口があるのがわかる。まだ煙が出ているだけという見た目。
キラウエア火山

ハワイにはたくさんの神話があるが、このキラウエア火山にはペレという女神の神話がある。ペレは火山の神様だが、自由奔放で凶暴、そして美しいと言われている。火山が噴火するときにはペレが怒ったから、というのがハワイでは通説らしい。

火口の周辺にはオヒアレフアという木がたくさん植わっていた。
オヒアレフア
この木にもペレに関する神話があり、オヒアとレフアという恋人がいたが、ペレがオヒアに一目惚れして求愛したが断られてしまい、怒ってオヒアを木に変えてしまった。
レフアはオヒアを想い深い悲しみに暮れていたため、それを見てかわいそうに思ったペレがレフアをオヒアの木の花に変えてやり、二人はずっと一緒にいることができた、という話だ。
めでたしめでたしっぽいけどよく考えたらペレの奔放さを際立たせる話でもある。

この火口以外にも国立公園にはたくさんのスポットがある。続いて行ったのはサーストン溶岩トンネル。
ここは溶岩が流れて行くうちに外側が外気に触れて固まり、中が空洞になったことで洞窟になった場所らしい。宿のオーナーが説明してくれたが、なぜそうなるのかあまりよくわからなかった。
サーストン溶岩トンネル

この周辺は全部シダで覆われていて、洞窟の中にもシダの根っこが入り込んでいた。シダがすごすぎて全然違う世界に来たみたい。
サーストン溶岩トンネルのシダ

国立公園の中を走っている間に、この火山からなる土地の仕組みを少しだけ教えてもらった。火口から海に向かって地下を溶岩が通り、海に出て土地が広がる。その通った跡に地下が空洞になり地表が陥没してしまうところがいくつもあるそうだ。
キラウエア火山のクレーター

そして車で公園内にある海岸沿いに向かった。この辺りはほとんど溶岩混じりの土地だ。
ハワイ火山国立公園

海辺に出ると、そこは溶岩が海に流れ出た場所だった。溶岩が海に当たり、中側だけが空洞になりアーチ状になっている。
ホレイシーアーチ

公園内はかなり広いから色々見て回っているだけで夕方になってしまう。そして暗くなったので再度火口付近へ。真っ暗な中に赤く火が灯っているようだった。まさにマグマが吹き出している色だ。こんなに赤いのかと純粋に驚く。
キラウエア火山火口
暗いから写真は難しかったが、実際に目で見ると遠いけども、火に魅せられる気持ちがわかるくらい魅力的な場所だった。旅の中で何度も自然に魅せられて、そこに神様が宿ると信じられる気持ちは理解できる。そしてここでも火に神様が宿ると言われるのは分かる気がした。

火口が見えるポイントの近くには資料館があり、火山の成り立ちやペレについても色々説明があり面白い。ペレの髪の毛と呼ばれる、噴火時に溶岩が空気に触れると作られる物質も展示されていた。
ペレの髪の毛

私が行ったのは2017年の12月だが、その後2018年5月にこのキラウエア火山は噴火し大きな被害をもたらした。ペレは何に怒ったのだろう。

この日は本当に唯一天候に恵まれた日だったからよかった。火口から帰るときに土砂降りの雨に会い、前が見えないくらい降っていたので車が怖かった。

この前日マウナケアという山に星空観測に行った。オニヅカセンターという標高2800mくらいのところだから天気が悪くても、ここまでくれば大体星は観れると言われていた。しかし全くの曇りだったのだ。天気系でこんなについていないことは滅多にないのだが、宿の人に「もう一度来てということじゃないか」と言われてそう思うことにした。

マウナケアではシルバーソードという世界でハワイとヒマラヤにしかないという植物を見た。実物は本当に銀色で驚く。
シルバーソード

写真はないが、ここでも神を祀るような場所があったりと、本当にハワイとその自然と神様の結びつきみたいなものを色々感じた。日本も自然と神様の結びつきって色々なところであって、そういうところも日本人移民がこちらに来たときに心地よさを感じる一つでもあったのかもしれない。

ヒロ滞在:2017年11月29日〜12月3日

2019-12-26

自転車で行くヒロ

実際ヒロ(Hilo)に滞在していた時は雨が降ったり止んだりの日がずっと続いていた。天気予報的にも快晴の日がなさそうだったから、晴れ間を見つけて出かけるというのを繰り返していた。

雨上がりの空は吸い込まれそうだった。晴れてる時は最高だ。
ヒロの空

大雨が降った日、見たことのない警報が携帯に表示された。
iPhoneの警報画面
鉄砲水!?どこからどう来るのかもわからなくて、警報が終わっても怖すぎて外に出られなかった。
だいたいどこに行っても天気に恵まれて来たから、ハワイ島に来てから悪天候が続くのは自分でも意外だった。でもその日はたまたま急にパソコンが壊れて、なぜかOSからインストールし直すという自体に陥っていた。だからちょうど良かったのかも、と思うことに。

雨が止んだらすぐに自転車を借りて出かけた。Suisanの近くのリリウオカラニ公園には日本庭園や鳥居があった。日本人町の名残であえて作られたのだろうか。
リリウオカラニ公園

もう少しまじかで海を見たくて、ケアウカハビーチパークというところまで行ってみた。天気が悪くて全く綺麗ではなかった。
ケアウハカビーチパーク

せっかく来たから海に近づいてみると、何かがすっと顔を出したのが見えた。よくよく見るとウミガメがこっちに泳いで来ていたのだった。ウミガメが近くまで寄ってくれたから泳いでる姿を見て満足。
ハワイ島のウミガメ

続いてヒロのダウンタウン方面へ行き、そこからさらに虹の滝と呼ばれる場所へ。自転車とはいえ、坂が続く道でちょっと辛かった。
本来なら水量がそこまでないため、細長く水が落ちているはずなのだが、連日の雨ですごいことに。
虹の滝
宿の人も最近行ったという話をしてて、あんな姿は見たことがないと言っていた。
天気は悪いが気温は高い。自転車は楽しいけど、ほんとに汗だくだった。

ダウンタウンは滞在中に何度か行った。背の低い木造の建物が並んでいて、すごくレトロな町並みだった。人があまりいないと本当に町として機能しているのかしら、と思ってしまうくらいだったが、休みの日には少し活気があったし、一軒一軒よく見るとおしゃれなお店も多かった。
ヒロダウンタウン

ヒロダウンタウン2
アイスランドでロストバゲッジしてから夏服は持っていなかったから、ハワイ用に夏服を調達した。

近くではファーマーズマーケットもやっていた。野菜や植物が南国な感じで面白かった。あとはお土産向けのクラフト商品が多い。
ヒロのファーマーズマーケット

ハワイ諸島のいたるところに大きなガジュマルの木がある。それにどこで出会っても魅入ってしまうくらい大きくてどこか美しかった。
ガジュマルの木

ちなみに日立のCMで使われているモンキーポッドという木も結構あって、CMのはハワイのオアフ島にあるらしいが、規模は小さいもののハワイ島のもなかなか素敵。
モンキーポッド

最後はハワイを統治したカメハメハ大王の像でも見て帰ろうと、ワイロア州立公園へ。ここは昔もう一つ栄えた日本人町で、新町と呼ばれていた場所の跡地でもある。
ここも同様に2回の津波に襲われて町が壊滅し、2度と人が住んではいけない場所に指定され公園になったのだ。
カメハメハ大王の像

自転車で回れる場所はだいたいこんな感じ。
やっぱり天気が良くないと、全ての印象がちょっと変わるけど、ハワイ島はすぐに自然を感じられるところが多くて、結構好きになった。

2019-12-25

ヒロと日本人移民

ハワイ島のキャプテンクックから、ちょうど島の対極にあるヒロ(Hilo)という町まで移動。車を借りていない私の選択肢はタクシーかローカルバス。値段を考えて当然ローカルバスを選択。

ちょうどマナゴホテルの前にHele-On-Bus(へレオンバス)というハワイ島を走るローカルバスのバス停がある。そもそもキャプテンクックからヒロまでタクシーを使わずに移動できるのか、というのを調べているときにバスの存在を知った。しかしホームページが日本からのアクセスだとエラーになってしまい見れないのだった。
http://heleonbus.org/

さらに調べると、パソコンや携帯の言語設定を英語にすると見れるのでそうやってやっと、キャプテンクックからヒロまでタクシー以外で行くことができるというのを確証できた。現地に行ってからならホテルで聞けばいい簡単な話だが、行く前にそもそも交通手段があるのか、というのは必ず調べるようにしている。

バスのルートマップと時刻表のPDF
http://l2lkona.com/maps/kona_map.pdf
(2019年時点での最新版のため注意)

この時刻表によるとキャプテンクックからヒロに行くには朝6時のバスしかない。というわけで、早朝まだ真っ暗な中、バスを待っていた。
本当にバスが来るのか不安になる暗さだったが時間が近くなると少しずつ人が集まって来た。

私の大きなキャリーバッグは運転手にいうと、自分でバスの下の荷物入れを開けて入れるように言われた。バスの説明には大きな荷物はプラス1ドル(約112円)かかると書いてあるが、特に請求されなかった。へレオンバスはどこまで乗っても2ドル(約224円)だ。
ローカルバスだけど内部は長距離バスの作りだったからよかった。
へレオンバス

真っ暗かった外が少しずつ明るくなって来ていた。繁華街などもないし、たくさんの人が一気に移動している気配もなく、こうやって静かに夜が明けていくんだというのがわかって、少しわくわくした。外を歩く人たちを見ていると、ヨガマットを持っている人、サーフボードを持っている人、バスには通学のために乗って来た人、釣りが終わって乗って来た人、全部ハワイ島の一部だと思うと物語を見ているかのような気持ちになった。

2時間走ったところで小休憩があり、さらに2時間後にようやくヒロに到着した。2ドルとは安すぎる。泊まるところの最寄りがHawaii Community Collegeだったからそこで降りてさらに歩いて15分くらいでやっと「民宿ヒロ」に到着。
なんだかんだでハワイ島の宿泊は高く、普通のホテルはもちろん、ドミトリーなどの安宿ですら65ドル(約7,280円)以上するのだ。

民泊の方が安いのではと思って調べていたらこの民宿ヒロを見つけた。ここは日本語の話せるハワイ出身の方がオーナーで、日本人女性が観光ビザの許す限りボランティアで手伝いをしている。だから言葉の問題は何も無い。
ダウンタウンから離れているが、車があれば全く問題ない位置にあり、私のように無い人でも自転車(有料)を借りて出かけられるので、とてもよかった。ここは44ドル(約4,928円)で個室なので本当にオススメ。

宿についてから早速、楽しみにしていたポキ丼の店に行った。Suisanという店で、なんと創業110年。名前からも分かる通り、ここはもともと日本人の移民が開業した店なのだ。昔は魚市場だったらしいが、今は市場というよりは、この店の方が目立っていた。
Suisan fish market

ハワイの日本人移民の歴史については前の記事で書いた通り。そしてハワイ島には特に多く日本人が住んだ場所があり、2つの大きな日本人町があったそうだ。一つは民宿ヒロから近く、このSuisanがあるワイアケア半島のエリア。椰子島と呼ばれていたそうだ。
しかし1946年、1960年と2回も大津波に襲われ町は壊滅。移民が営んでいた商店はほとんどこの場所から別の場所に移動してしまったが、Suisanだけはまだここで営業をしている。働いているのはほとんど韓国人だったが。

ポキは魚を細かく切るという意味があり、ハワイの言葉だ。ポキ丼はまさに細かく切った魚をご飯にのせた海鮮丼のようなもの。しかし味付けは結構濃いめで日本のものとは全然違う。
カウンターでたくさんの魚介の中から好きな具を選び丼に乗せてもらう。
Suisanのポキ丼
出てきたものはかなりのボリュームと見た目はちょっとグロテスク。2種類選ぶタイプで13.54ドル(約1,516円)。漬けマグロと普通のマグロにした。
久々の生の魚!というのでかなり美味しかったけど、漬けの味付けが濃くてちょっと飽きてしまった。後日海老マヨとハマチにしてみたが、こっちの方が飽きずに食べ続けられる。

Suisanの近くには止まった時計が置いてある。
津波時計
先ほど書いた通り、ヒロには2回大きな津波が来ている。
1960年に起きたチリ地震の10時間後、ヒロにも津波が到達すると警報は出されていた。でも遠い国チリから津波が来るとは誰も思わなかった。それからさらに5時間後、10mを超える津波が到達して、町は壊滅し61名が亡くなったのであった。半分以上がこの椰子島に住んでいた日系人だったそうだ。それが午前1時4分。
この時計を超えて津波が来て、その時から時が止まっているのだった。
どんなところでも災害は起きるし、過去の経験があったとしても、予想外のことが起きてしまうんだというのを、改めて考えた。

このエリアはホテルが近くなければ、Suisanだけ行って終わりな場所だけど、歴史を知って行ってみるといろいろ考えられて面白いと思った。


2019-12-24

キャプテンクックトレイル

ハワイ島のコナの近くのキャプテンクックにて。
深夜にマナゴホテルについて、朝はゆっくり眠ろうと思っていたのに、まさかの朝8時に部屋の掃除が来てしまった。他の客はそんなに早く動き出すのかしら・・?

起きてしまったら仕方がない、行こうと思っていたキャプテンクックトレイルへ出発。外は天気があまり良くないが、気温は高く暑かった。南国っぽい植物がたくさんあって、いちいち止まっては眺めていた。
ハワイ島キャプテンクック

コナコーヒーの農場見学ができる場所も近くにあった。
コナコーヒー工場

マナゴホテルからキャプテンクックトレイルの入り口は徒歩10分程度。地図上だとキャプテン・クック・モニュメント・トレイルと書いてある。
ここの地名にもなっている「キャプテン・クック」というのは、イギリス生まれの海洋探検家ジェームス・クックのことだ。彼はヨーロッパ人の中で初めてハワイ諸島を発見した人だ(すでにハワイにはポリネシア人が住んでいた)。
Wikiを読んでいると、他にもニュージーランドの海図や海岸線図を作成したり、航海中になりやすい病気であった壊血病に誰もならずに航海したり、航海史の中ではかなり多大な影響と成果をもたらした人のようだ。

彼は1778年にハワイ諸島を発見した。その時にハワイにもともと住んでいたポリネシア人たちの崇めている神についての言い伝えと、その船の姿が重なったため、キャプテン・クックは神様のように扱われたそうだ。
翌年再び戻って来た際に、このキャプテンクックトレイルのあるケアラケクア湾に入って来た。
1ヶ月間の滞在ののち、再度出発したものの、船が壊れてしまったためすぐに湾に戻ったそうだ。しかし住民の宗教上、出発したものがすぐに戻ることを不吉としていたため、これがきっかけで神だったクックは崇められなくなり、住民と衝突するようになったという。

結局クックが所有していた手漕ぎボートを住民が盗んだことをきっかけにお互いに激情し、戦闘になり、クックは殺害された。亡くなったのがこの地であることから、クックの記念碑が建てれらている。偉業を達成したのに、なんという最後なのだろう。

キャプテンクックトレイルの入り口には、色々な注意点が記載されている。これ以外に入り口らしいものは見当たらない。
キャプテンクックトレイル入り口
実際に往復してみた者からの注意点は
・水を大量に持っていくこと(水飲み場などもない)
・日差しに対する対策をすること(途中木が全くないところを歩く)
・靴はスニーカー、長袖長ズボン推奨
・行きは下り、帰りは上りなので体力の消耗がすごい
・泳ぐなら水着は中に着ていく(着替える場所などもない)

という感じだ。
実際のところ、私は暑すぎて半袖短パンで行ってしまったけど。短パンは失敗だった。割と硬い草が多いから結構痛い。長袖は一応持って行ってはいたが、ほぼ曇りだったので半袖でいた。
欧米系の人たちは思いっきり半袖短パンなんだけどね・・体の作りが全然違うから。

あと行きは下りで帰りは疲れてるのに上りというのが地味にきつい。曇りだったから良かったけど、日が照っていたら相当きつかったと思う。
看板にはハイキング時間は2-4時間と書いてあるが、歩き慣れている私でも往復3時間はかかったから、4時間かかる人は余裕でいると思う。

さっそく出発。なんにもなさすぎて不安になる道を進んでいく。
キャプテンクックトレイル

意外と人とすれ違うので安心するが。ひたすら進むと海が見えてきた。
キャプテンクックトレイル2

天気が良ければ絶景であっただろう。
キャプテンクックトレイル3

山を下りきったあたりから森になっていて、おそらく雷で倒された木があったり、野生そのものだった。
キャプテンクックトレイル4

海にたどり着くと、やはり天気が悪いのが本当に残念に思った。溶岩が流れてできたような岸から肉眼で泳いでいる魚がこの天気ですら見える透明度の高さ。
キャプテンクックトレイル5
写真では見えてないけど、黄色い魚がたくさんいた。

ツアーで来ているカヤックの人たちや、勝手に泳いでいる人たちも結構いて、せっかく水着も着て来たから泳ごうかと思ったが、水の事故が怖くてやめた。
思ったより打ち付けてくる波が強かったから一人で泳いで何かあって気づかれなかったらと悪いことを考えた。あとシュノーケルマスクがないためそこまで泳げないなーと。旅中に自分のシュノーケルマスクがあれば良かったのにと思うことが多々あり、次行くならば持って行きたい。

そしてキャプテンクックの記念碑もあった。
キャプテンクック記念碑

そして帰りの上りがかなりきつかった。すれ違う人に帰りは大変そうだね!と言われたけど、まさにその通りだよと思った。

帰ってから必ず食べたいと思っていた、マナゴホテル併設レストランのポークチョップを食べた。見た目はワイルド。
マナゴホテルのポークチョップ
これに白米ともずくとサラダと野菜炒めみたいな小鉢がついてる定食スタイル。12ドル(約1,344円 ※1ドル=112円)くらいだった。
泊まっていないけど食べに来ている日本人が結構いたけど、現地の人も半分くらいはいた。

これがかなり美味しかった。散々体を動かしたからというのもあるかもしれないが、味付けが醤油ベースというか日本っぽかったから、なんとなく懐かしい気分になった。久々の白米も最高。歴史が歴史なだけに、日本っぽい味をどこかに引き継いでいるのかもしれない。マナゴホテルは古くて、全くもって今時ではなかったけど、静かで落ち着いて過ごせるいい場所だった。

キャプテンクック(コナ)滞在:2017年11月27日〜29日




2019-12-18

初めてのハワイ

ロサンゼルス(LosAngeles)を経つ日。一緒に行動していたパートナーとは空港で別れ、
私はそこからハワイ島へ行き、ハワイの島々を転々とした後、最後は日本に帰国する予定だ。

ロサンゼルスからハワイ島のカイルア・コナ(Kailua Kona)までも世界一周航空券の範囲で、ビジネスクラスだから当然ラウンジも使えると思っていた。
自分のフライトまではまだ5時間以上あったのだが、パートナーを見送り、少し空港内を散策した後はチェックインを済ませて中に入ったのだった。

しかし、ラウンジに行ってみると席はビジネスクラスだけど、世界一周航空券の場合は国内線扱いになってラウンジは使えない、と言われてしまう。
まさかそんなルールがあるとは・・・ラウンジもいくつかあるから全部回ってみたが、全て同じ説明だった。せっかくのんびりしながら待とうと思ったのに、あんまりである。

とはいえロサンゼルスの空港はかなり広くて綺麗なのでWifiも電源も確保できるし、動画を見たり仕事をしながら時が経つのをひたすらに待った。
出だしが良くないとその後もあまりいい感じに進まないというのが自分の中のジンクスで、まさにその通り、次は飛行機が遅延していた。
やることもなくなり暇すぎてパンダエクスプレス(アメリカの中華料理チェーン店)で食べたオレンジチキンを私は忘れない。
パンダエクスプレス

やっと搭乗時刻になり乗り込んだ後も、結局1時間くらい飛べずにいて、合計2時間くらいは遅延していたと思う。ビジネスクラスの食事は最初にアメリカンエアラインに乗った時よりはだいぶマシだった。
ビジネスクラス食事

約6時間で到着。そもそもの予定でも21時到着という遅い便だったが、遅延のせいと荷物をとったりしていたら0時近くなっていた。
コナ空港は飛行機が到着してから直で外に出て、建物があるというよりも大きな屋根があるだけの空港だ。ガラパゴス諸島の空港もこんな感じだったのを思い出す。
コナ空港
外に出ると海沿い独特の湿った空気と、少し涼しい夏の夜の気温が本当に心地よく、島に来たんだというワクワクも感じた。

降りるところも乗るところも全然区切りがない感じのロビー。本当に思ったよりずっと小さいところだった。ハワイといえば日本の中では人気スポットだし、コナのことはコーヒーくらいでしか名前を聞いたことがなかったが、それなりに大きな空港があるのだと思っていたが全く違う。しかしそれは良い予想の裏切られ方だった、リゾートらしからぬリゾートの方が好きだからだ。
コナ空港2

遅くついた場合に懸念していたのが交通手段のなさだ。
そもそもほとんどの人が車を借りるかホテルの送迎があるが、私はそのどちらもない。空港にWifiもないのでUberなどの配車サービスも使えない。
タクシーは遅い時間だとあんまり走っていないと何かの記事で読み、怖かったが、流石に最終便に合わせて数台いたので捕まえて乗り込んだ。でも本当に少なかった。

実際のところカイルア・コナというところは空港から車で15分くらいの栄えた場所の地名で、私が行きたいのはそこからさらに車で25分のキャプテンクックという場所だった。
コナのショッピング街を通りすぎ、本当に何もないただの道沿いに到着する。さすがに遠くてタクシーだけで70ドル(約7,840円 ※1ドル=112円)もかかった。

到着したのはManago Hotel
Manago Hotel
Manago Hotelは1917年に日本人の真子(まなご)さんという方が創業した食堂が始まりで、その後ホテルも開業したそうだ。
ハワイの発展と共に疫病の流行で一気に労働者を失った時期があり、主にサトウキビの栽培の労働者の確保のため1868年に日本からホノルルに労働者として移民した人たちが日本人移民の始まりだ。なんと明治元年。
その後正式に移民の協定が結ばれたのが1885年、労働条件が厳しいことと、契約上途中解約ができなかったり、仲介者に莫大な利益がいってしまったり、かなり問題があったみたいだけど、1894年に民間に移民仲介を委託することで最終的には18万人の日本人がハワイに移民としていったということだ。

真子さんもその一人で、労働者のための食堂と宿泊施設を作ったということだ。それが今でも続いている。何回か改築していると書いてあったから、建物はもちろん日本風でもなんでもないけど、そういう歴史があると思うと泊まるのも楽しかった。
Manago Hotel 2

その後ハワイに移民した日本人は1908年に移民に関する法律ができ移民不可になり一旦日本に帰国させられたらしいが、その土地に愛着を持っていたり、現地で家族を持った人など再移住を希望する人は戻ることができたという。
その人たちが現地で家族をまた作り、繰り返す。日系人がハワイに多いのはそういう理由だということだろう。
また、第二次世界大戦の時にはすでにハワイはアメリカとなっていたため、敵対するアメリカに住んでいることによる差別などはかなりあったらしい。
ハワイに何故日本人がたくさん行くんだろうというのは疑問であったが(確かにいいところだけど遠いし高い)、日本っぽい感じがどことなく残っていて安心感あるのかなーと、ものすごく感覚的なことだけど思ったし、最初に移民した人たちが作り上げて来たものがあるからなんだなとも感じた。

その後ホノルルに行ってほとんどの店員が日本語で対応してくるのを見て、日本人の安心感は英語を話さなくていいとか、我が物顔できるという、そっちから来ているのかも、とも思ったけど。

近くのスーパーに行ってみると、らっきょう、うめ、ガリ、一夜漬けなど当たり前のように日本食かつ日本人しか求めなさそうな味が売っていた。とりわけ日系のスーパーというわけでもなかったが、今でもこういう味がおいてあるという事は、ここでは一般的に求められているという事だ。
ハワイのスーパー

初めてのハワイでいきなりキャプテンクックに来てしまったが、ハワイと日本の関係をいろいろ考えられてなかなか良かった。

2019-12-13

アメリカまとめ(食べ物・おもしろかったこと)

アメリカまとめ(1ドル=112円)

■アメリカで食べた美味しかったもの
とはいえそんなに色々食べていないのと、今回はディズニーランドに予算のほとんどをつぎ込んだため、本当にジャンクな食べ物ばかり。

・In-N-Out Burger
西海岸のチェーン店で実際はハンバーガーメニューが3種類しかない。でも細かい注文をつけられて、裏メニューとしてそのメニュー名がすでに表に出ているという不思議なところ。
私は「アニマルスタイル」というものを注文。ベースはチーズバーガーで、それに加えてピクルスが入り、パテ自体をマスタードでグリルして、オニオンもグリルされたものに変わる。かなりのボリュームだけどちゃんと美味しかった。店は激混みだけど回転が早いので普通に座って食べられた。無料でハラペーニョをもらえるところも最高。
In-N-Out Burger

・Chipotle
こちらもチェーン店で日本には未上陸だけど、上陸してほしい!メニューはタコベルのような感じだけど、サブウェイみたいな注文スタイルで、中身を自分で決めて増やしたり除いたりできるメキシカンの店。タコスやブリトーもあるけど、「ボウル」というお米がメインのメニューが特に美味しい。米の種類を選んで、乗せる肉を選んで、野菜やチーズなどそれぞれ選んでソースを選ぶ。ちょっと遠慮して色々頼まなかったけど、実際は何を乗せても料金が同じ。外国を旅していると米と野菜不足になるが、それを十分満たしてくれる。
チポトレ

・PINK'S
美味しかったものではなく、本当に有名なホットドッグ屋だけど普通だったよという話。ハリウッドの老舗ホットドッグ屋でセレブ達も通うという噂の店らしい。そんなに有名なら美味しいに違いないと、とりあえず行ってみた。行列はできていたけど、そんなに並んでなかったので購入。まずくはないけど、ほんと普通。メニューが映画の名前になっていたり、店の人たちも陽気で、観光地として楽しめたので良し。
PINK'S


■おもしろかったこと
・ディズニーランドのファンの多さ
フロリダのディズニーランドに昔行った時、本当に空いていて、パレードがあってもみんな素通りで、こんなもんなのかと思っていた。日本のディズニーランドの混み具合はいつでもすごいけど。
カルフォルニアのディズニーランドはフロリダよりは全然人がいて、ピンバッジを交換する習慣があるみたいなんだけど、そのピンバッジを体じゅうつけている人とか、家族全員同じディズニーTシャツで来ている人とか、とにかくディズニーグッズを身につけている人も多かったし(私も感化されてTシャツを買ったし)、この人たち本当にディズニーファンだなって人が多くいるように感じた。日本に比べたら全然混んではないんだけど、ディズニー愛をすごく感じて同じアメリカでもこんなに違うんだなと思った。行った日にもよるのかもしれないが。
相変わらず電動車椅子での高速移動が多く怖かった。車椅子優先なのはわかるが、すごいスピードで突進してくるのはやめてほしい。

・意外と寂れ感のあるハリウッド
これはブログでも書いたことだけど、ハリウッドのメイン通りは観光客であふれているが、一本横に入るとあまりに普通の場所。寂れているというと失礼だが、全てが無機質に感じられて町としてはあまり魅力を感じなかった。道路が全部広いというのもその要因かもしれない。

2019-12-12

アメリカまとめ(宿泊・交通)

アメリカ(USA)まとめ(1ドル=112円)
このあとハワイに行き、そこもアメリカだけど、本土とまとめはわけて記載。

■宿泊
・アナハイム(Anaheim)
Anaheim Maingate Inn
Anaheim Maingate Inn
値段(一泊):ツインツーム 71ドル(7,952円)
基本情報:シャワートイレ室内、バスタブあり、お湯出る、電子レンジあり、冷蔵庫あり、Wifiあり(速度普通)、朝食あり
行き方:空港からタクシーか相乗りシャトル(https://www.supershuttle.com/)等。スーパーシャトルを利用して1人20ドル(約2,240円)
その他:写真のダブルベッドが2台あり、部屋は結構広い。いわゆる古いモーテルだけど、綺麗にしてあり良かった。ディズニーランドまで徒歩20分、ディズニーランド公式駐車場&無料トラムまでも徒歩10数分だから立地はかなり良い。朝から夜までディズニーランドにいて寝るだけだからこれで十分という感じだった。


・ロサンゼルス(LosAngels)
Elain's Hollywood Bed & Breakfast
Elain's Hollywood Bed & Breakfast
料金(一泊):ダブルルーム 130ドル(約14,560円)
基本情報:シャワートイレ付き(室内)、お湯出る、Wifiあり(速度普通)、朝食あり
行き方:タクシーかUber推奨。チャイニーズシアターなどハリウッド中心街まで徒歩20分弱。
その他:B&Bだから朝食ついていて、その朝食がフルーツや野菜、チーズなど山盛り置いてあって(写真は一部)、好きなものを自分で取って食べるスタイル。それがおしゃれで素敵だった。家主の人もいれば一緒に食べながらおしゃべりしたりも楽しいし、数日おばあちゃんの家に居候させてもらう感じで良かった。
周辺のホテルはかなりの値段の高さなのでのんびりこういうところで過ごせるのは貴重な体験だった。全体的に綺麗。
Elain's Hollywood Bed & Breakfastの朝食


■交通
バルセロナ(Barcelona), スペイン(Spain)
↓ 世界一周航空券 約9時間半
マイアミ(Miami), アメリカ(USA) ※乗り換え
↓ 世界一周航空券 約6時間
ロサンゼルス(Los Angeles)
↓ 世界一周航空券 約6時間
コナ(Kona), ハワイ(Hawaii)

バルセロナからマイアミに着いた時点で一度入国審査。
ロサンゼルス空港からアナハイムまで、ハリウッドからロサンゼルス空港まではスーパーシャトルという相乗りシャトルを予約した。
https://www.supershuttle.com/

あとの移動は全部Uberが便利(ただし移動中も使えるポケットWifiなどないと使えない)。ロサンゼルス内に公共交通機関もあるけど、主要な場所を行き来するには不便すぎる。本当に車社会なんだということを実感した。
Uberは誰かに紹介された方が20ドルくらいのクレジットをもらえたりするので、紹介コード持っている人を探して登録した方が良い。

ロサンゼルス