砂漠滞在最後の日。また太陽を恐れて朝5時に起きて、陽がのぼらないうちにベルベル人の家を後にした。
行きは夜のうちに最初の宿泊地まで移動していたから、この家まで3時間でこれたが、帰りはそこを通り過ぎてメルズーガの町まで戻らないといけないから4時間かかる。
少しずつ明るくなってきた。朝日は私たちの背中側から昇って来た。しかし不思議なもので、行きに1度経験してしまっていると、それが大変であったということでも、帰りはそれなりの覚悟ができ、気持ちもずいぶんと楽になる。ほんと、1歩踏み出してしまえばそういうもんなのだなあ。
やはり砂漠は時によって色が全然違う。
ラクダにずっと乗っていたら、乗り方が悪かったのか、色々なところが擦り剥けた。しかしラクダは愛らしい。
すごく綺麗な曲線。
また、たまにラクダから降りて歩いたりする。
みんなで写真を撮る余裕も出て来たりして、本当に行きとは違う気持ちだった。どこに行くかわからない不安さがなかったし、だいたいのことが分かった時の気分の違いに自分でも驚く。そうこうしているうちに町が見えて来た。幻じゃないよね。
戻って来た。ここですら都会に見える。
ラクダともおわかれ。
また一番最初の家に戻りすぐに、冷たい水を飲んで、シャワーを浴びた。冷たい水の素晴らしさと言ったらない。お昼に大量のモロッコサラダを食べ、洗濯して、町を案内してもらったりした。夜行バスでマラケシュまで帰るのだけど、それまでのんびりできた。洗濯もあっという間に乾いてしまった。
バスの時間が近づくとタクシーが来てターミナルまで乗せてもらった。ガイドさんの話によると、タクシーの運転手がバスのチケットを持っているからお金を払ってもらってくれとのことだった。何も無い道。
そしたら、前から別のタクシーが走って来て、私たちの近くで止まり、窓からチケットを渡して来てお金をくれと言ってきた。どうやらこれがガイドの人が言っていた、「タクシーの運転手がチケットをもっている」の運転手だったのだけど、どう考えてもいきなり前から来た車の人がお金を要求するなんておかしいと思って、ずっと拒んでいた。
結局これにかけるしかない、という話になりチケットをその人から購入したのだけど、ちゃんと無事に乗れた。その辺適当だったな。
しかし帰りのバスは本当にひどかった。席が指定されているわけではないが、行きと同じ大型のバスだった。道の途中で何度も停まっては、その度に人を乗せて、ついに席がないのにバス内に立って乗る人で溢れてしまった。検問のようなところでは全員しゃがんでいたのを考えると定員オーバーだけど人を安価で乗せていたのではないかと勝手に考えた。
中南米どこの国でも長距離の夜行バスで立ち乗りの人がいることはなかったから結構びっくりした。立つのに疲れて床に座る子どもやおばさんもでてきて、座っている人たちが私たちの足によっかかったり…散々バスに乗ってきたが、ワースト3に入るひどさだった。
途中に休憩が1回はいり、ようやくバスの乗客も席と同じ数だけになって、少しだけ眠った。こうして短いけど砂漠への旅は終わり、無事にマラケシュに着いたのでした。
砂漠は行ってみて本当に良かったと思う。いつもとりわけ何かしているわけじゃなかったけど、砂漠では特に何もしなかった、本当に何もしないという表現がぴったりだった。だから色々なことを考えることができ、とても貴重な時間だった。
■ツアー情報
ツアー申し込み:House13(日本人宿) http://www.house13.net/
ツアー料金:
メルズーガ砂漠2泊3日 1850DH(約16,650円 1DH=9円)※3名の場合の1人あたりの金額
ツアーに含まれているもの→滞在中の水、食事(朝2回、昼2回、夜2回)、ホテルからバスターミナルまでのタクシー、メルズーガからリッサニまでのタクシー。
別途メルズーガ行きのバス 210DH(約1,890円)
メルズーガ近くのリッサニからマラケシュ行きのバス 180DH(約1,620円)が必要。
サハラ砂漠滞在:2012年7月15日〜18日
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