サン・クリストバル・デ・ラス・カサスから、夜行バスに乗って約13時間、朝の6時半くらいにメキシコの首都、メキシコシティ(Mexico City)に到着。バスがターミナルに近づいて行くに連れて、高速道路や沢山のトラックや車が走っているのが見えて来て、急に都会に来た感がすごかった。
メキシコシティというのはソカロと呼ばれる広場を中心に歴史地区とされていて、その地域とソチミルコという地域が世界遺産にも登録されている。ソカロは本当にでかい広場で、最初見たときは結構びっくりした。
メキシコシティは壁画が沢山あり、それは是非見ようと思っていた。壁画がうまれた話を少し。
1910年以前、政策により近代化に成功したメキシコだったが、その際の土地の登記制度によって、それまで所有権が曖昧であった土地(原住民にとっては「村のみんなの土地」という認識で農耕していたため所有が曖昧)が、外国資本や白人の大農主に売却され、農民の99.5%が土地を失い貧困に苦しんでいた。その当時の大統領に反対し、メキシコ革命が勃発。(メキシコ革命)
壁画はその革命時に、民衆に革命の意義や成果をわかりやすく伝えるために制作されたそうだ。いろいろな人の目に触れるように壁画にし、文字が読めない人たちのためにも絵である必要があったと。つまりは自由をつかみ取るための象徴であったという事だと思う。(メキシコ壁画運動)
まずはソカロのすぐ横にある国立宮殿(Palacio Nacional)。入場は無料。簡単な荷物チェックをして入場。
正面階段にすぐに圧巻の絵画。「メキシコの歴史」という、スペイン人征服時代から、それへ立ち向かう姿まで描かれている。
側面にも続く壁画。あまりに大きくて全体を撮るのは無理だった。これ以外にも建物内は壁画が多く自由に見て回れる。
社会科見学のような感じできていた団体の中学生か高校生。ジャージがまぶしい。
続いてメキシコ文部省(Secretaria de Educacion Publica)。ここも入場無料。ソカロから歩いて行ける距離。建物の壁のほとんどが壁画になっている。もちろん普通に働いている人がいるというのがおもしろかった。ここは革命後を生きる人々をテーマにした壁画が多いらしい。
壁画の三大巨匠と言われる中の1人、ディエゴ・リベラ(国立宮殿の壁画を書いた人)の壁画館というのがあるというので、そこも行った。ここは「アラメダ公園の日曜の午後の夢」という壁画のみが飾られていた。他にもいくつか複製の有名絵画や、世界の壁画についての展示があった。渋谷駅にある岡本太郎の明日の神話についても展示されていた。
この壁画館はその絵画のタイトル通りアラメダ公園のすぐ隣にあり、ソカロから歩いて行ったけど、かなり遠かったので地下鉄を使う方がいいかもしれない。入場は19メキシコペソ(約114円 ※1メキシコペソ=6円)。
全部の絵についてどういう時代背景があるかというのは、正直分かりきれなかったのだけど、絵の内容を見る限りで、つまり当時の文字を読めない人と同じ状態で、色々な歴史を想像した。
他にも壁画はメキシコシティ内にもっとあり、多すぎて全て見れなかったのは残念であるが、今でもそれだけ町の人は普通に目にしているということなんだなとも思う。
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