2020-05-03

ハレアカラ山頂より

ハワイ島のマウナケア山で星空観察を逃していた私は、マウイ島で再度チャレンジすることにした。
ハレアカラ国立公園という標高3,055mの休火山。『2001年宇宙の旅』のロケ地にもなったところだ。
絶対に車がないと山頂までたどり着けないため、今回はツアーを選択。色々評判を見て、日本の方が遂行しているツアーを選択した。

一人で旅をしていると、自分の自由で動くことに慣れてしまうから、ツアーのような決められた動きをしなくてはいけないのがちょっと辛いのだが、いろんなところにゆっくりと時間をとってくれそうなツアーだったので選んだ。結果としてとても良かった。

昼過ぎにホテルの前でピックアップされ、出発。道中ガイドの方がマウイ島について色々解説してくれて、とても興味深かった。
一番気になったのは、過去には主な産業にまでなっていた、さとうきびから作られる砂糖の工場が前年(2016年)に閉鎖され600人が解雇されたという話。
そうなるとマウイ島は観光以外の産業がないから、かなり厳しい状況だということだった。

マウイ島のさとうきび産業は1879年から続く歴史のあるものだった。さとうきび運搬のため、ハワイ諸島初の蒸気機関車ができて、運搬に使われなくなった後も、2014年までは観光列車として走っていたそうだ。
今でも列車と駅自体はラハイナの街中にひっそりと存在している。
さとうきび列車

さとうきび畑の跡地は、自然エネルギーの開発地になるらしい。次に行く機会があったら、少しだけ景色が変わっているかもしれない。

全員をピックアップしてからドーナツ屋で休憩して、標高1,000mくらいにあるオーガニック系のお土産屋でまた休憩。
標高3,000mまで上がって行くため、少しずつ体を慣らして行く。

野生のポインセチアを初めて見た。
ポインセチア

少しだけ周りが暗くなってきた頃、国立公園の料金所についた。サンセットを見るための車で少し混んでいた。個人でくるならもう少し早い時間に入っておかないと結構大変かもなぁと思う。
一旦2,000mくらいの駐車場で外に出た。いくら温かい(むしろ暑いくらい)のハワイでも2,000mくらいだとちゃんとジャケット着てないと寒い。

駐車場から雲海と夕焼けが見れて綺麗!
ハレアカラ駐車場

続いて3,000m付近のほぼ山頂に到着。2,000mの時は少し暗く感じたが、さらに上に行くとまだ少しだけ明るく感じる不思議。
風が強くて、自分が来ていたジャケットだけだと寒すぎたから、ツアーで貸してくれるジャンパーをさらに着こんだ。

まず空気がものすごく澄んでいる。空気は少し薄いはずなのだが、なぜか空気を物凄く感じる気がした。そして周りに同等レベルの山がないから山頂から見渡す景色が何にも邪魔されない。
夕焼けと雲海が360度広がっていて、そこに名残のクレーターが広がると、ここは宇宙か異世界か、という感じだった。たまにとてつもない自然に身を置くと、自分の中の何かが研ぎ澄まされるような感覚を得るが、まさにここでもそれが起きていた。
ハレアカラ山頂

ハレアカラ山頂のクレーター
写真だと伝えるのが難しい場所。
ちょっとチリのアタカマ砂漠にあるムーンバレーに似てた。

そして真っ暗になるまで車の中でお弁当を食べながら、ツアー参加の人たちとガイドの人たちでお喋りしてた。
「人生が今日で最後だとしたら何を食べるか」というお題をガイドの人が毎回ツアーで出すらしく、その話題になったが、私は迷いなく「白米」と答えたら、
「その答えを出すのは、全てを食べ尽くしたご老人だけです」と言われて本当にウケた。確かに他の人よりはいろんな国のいろんなもの食べつくしてるとは思う。

そして時が来て、流石にかなり冷えて来たので、さらに厚手の体が2倍になるくらいのジャンパーを借りて、いよいよ星を見に外にでる。
まず車をでたら上を見ずに、下を向いてでるように言われ、全員が外に出たら車のライトも消して真っ暗になってから「せーの!」で上を見た。

思わず「おお!!」と言ってしまうくらい、一面が星だった。本来空は一面が星なんだが、普段は見えていないそれが全部見えている、と思うくらい。
世界のいろんな場所で星を見たが、観察というようなちゃんとしたのは初めてで、星座やそれぞれの星について、かなりちゃんとした望遠鏡で見ながら解説も受けて、本当に面白かった。

ガイドさんのキャラクターもかなり印象的で、マウイ島についても十分に知れたし、いわゆる陰謀論や、人性論についても熱く語っていて、話がとても楽しかった。人生は短い、だから楽しもうと言っていたが、まさにその通りなのであった。

▼ツアー情報
https://www.veltra.com/jp/hawaii/maui/a/6575
198ドル(約22,176円 ※1ドル=112円)
ほとんど車で移動のためお年寄りや子供でも参加できそうな感じがした。予約は取りにくかったので、早めがよさそう。

マウイ島での日々は本当にゆったりとしていて、自然を感じながら日々を過ごせた。
旅自体が休暇であるが、本当にその休暇の中での休暇のような感じだった。
そしていよいよ最後のストップ地であるオアフ島へ。

マウイ島ラハイナ滞在:2017年12月3日〜7日

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