2017-09-05

ブッダを追って仏歯寺

キャンディにはブッダの歯が祀られている仏歯寺があり、そこがスリランカの仏教徒の聖地ともなっている。

いつも宗教施設に行くと複雑な気持ちになるのだが、私も行ってみた。
キャンディ湖の前にあり、街から歩いていける。ここでは1日3回礼拝(プージャ)が行われ、その時だけ仏歯が収められた部屋が解放され信者はそこに入ることができるようだ。2日目の礼拝が朝の9:30からなのでその時間の少し前に入場した。

中は裸足ではいる必要があり、靴を入り口で預ける。寄付として20ルピー(約14円 ※1ルピー=0.7円)求められるので払う。観光客の入場料は1500ルピー(約1,075円)とスリランカの物価を考えると結構高め。現地の人はもちろん無料。

小さなトンネルのようなものをくぐり、仏歯が祀られている建物が現れる。

正確にはこれは1階で、プージャの際にはこの建物の2階が開かれて、そこに仏歯がある。
案外ブッダの痕跡はいろいろなところにあり、ミャンマーにも仏歯が祀られている寺院があったし、シンガポールにもあった、インドではブッダが悟りを開いた菩提樹があったり。行ってないけどスリランカの中にはブッダの足跡がある場所もある。調べてみると日本にも仏歯はあるらしい。

見ているだけの者からすれば、それぞれの場所は全て違うお祈り様式に見えるし、祀られている建物は明らかに違う。それでも全て仏教であり、いろんなところに行くたびに、何が正解か、というか正解はないのだろうが、一言で言う仏教にはとてもたくさんのものが詰まり過ぎていて、とても混乱する。

この寺院は仏歯が祀られている場所以外はいくつか仏像があるだけで、外見から想像するより中は何もなかった。プージャが始まる時間になると1階にはロープが張られて、ほぼ観光客で埋まる。
いろいろな人が寺院を出入りして、準備が始まる。

そして何かの演奏が始まった。

少し見た後2階へ移動。階段が長蛇の列になっている。2階ではたくさんの人がお祈りしていて、仏歯が祀られている部屋が少し開いているのが見えた。その部屋の方向は写真撮影が禁止だ。たくさんの人が何度もお祈りしている姿を見ると、自分にその習慣がないからとても不思議に思う。でもこれが彼らにとって当たり前であり、恐らく必要なことでやりたいことなのだとは思っている。こういう時はいつもダライ・ラマの説法を思い出す。
しかし複雑な気持ちになるのは、正直異様な光景に見えてしまうことで自分の身の置き方がわからなくなるからと、宗教そのものへの彼らの期待がどこまで叶えられているのだろうかと思うからだ。世界は平和にならないかもしれないけど、個人の生活というか気持ちは良くなってるのかな、とか。

1500ルピー高いなって思ったけど、プージャが見られるなら見ておいたほうがいいなと思った。

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