2013-12-01

ブッダガヤへ向かう途中の出来事

居心地のよかったバラナシを去り、次はブッダが悟りを開いた地であるブッダガヤ(Bodhgaya)ヘ向かった。バラナシでよく行っていたカレー屋の人に「ブッダガヤに行く」と告げると、「本当に危ないから気をつけてね」と言われた。インド人に危ないって言われるってどんな場所だよ…と。

ブッダガヤへはガヤ(Gaya)という駅に到着してから、45分くらいオートリキシャに乗って移動しなくてはいけない。ガヤからブッダガヤへの道が、ほぼ何もない場所だから女性1人だと危険だという、過去に日本人女性がオートリキシャのドライバーとその仲間に暴行されるという事件も起きている。
そしてこのエリアはインドの中でも最貧困エリアだという。ホームレスとは言わないのだろうが、低カーストなのだろうという人たちが沢山いたのは確か。たまにお金くれと言われるくらいで何もしてこなかったけど。

そしてバラナシからの電車は初めてのSLクラス(エアコンなし2等寝台)。
インドの列車は本当に席が埋まるのが早く、買おうとした時にはすでに3Aは売り切れていたことと、昼間の移動だからSLでもいいだろうということで。チケットはバラナシにある「ソナのなんでも屋」で代行購入をお願いした。手数料は100ルピー(約150円 ※1インドルピー=1.5円)で少し高めな気もするが、自力で駅までリキシャで往復しても同じ値段なのである。

バラナシの駅にいるとボロボロの服を着た女の子の子ども達がお金くれと言ってきた。断っていると、近くにいた大人が急にその子達を殴ろうとした。逃げたから殴られはしなかったのだけど、きっと殴られたこともあるのだろうなと思った。
電車の中では足がない男の子が床を掃いてチップをもらっていて、その横では綺麗な服をきた女の子が家族にかわいがられていた。
あまりにも違いすぎる環境。もちろん他の国でもあることなのだけど、インドではそれをものすごく色んな場面でみることがある。カースト制度はなくなったと言うものの、それをまだ引きずって生きている。生まれた時から一番下で、もうどうやってもそれ以外のことができないと分かって生きていかなくてはいけないとしたら、彼ら彼女らは何を思って生きているのだろう。結婚して子どもができて、でもその子どもも同じ事をして生きていくって分かっているのに。それは私の感覚でものを考えるからそう思うだけなのか。
それを見ていたら本当に辛くなって電車でひっそり泣いてしまった。色んな国で子どもが働くところも見て来たしホームレスも沢山見て来たけど、インドは私にとっては悲しすぎたのであった。日本では努力しても叶わない事もあるけど、叶う事もある、よかったと思うと同時にもっと頑張ろうと思った。

電車が出発ホームをいきなり変更するハプニングもあったが、英語のアナウンスがちゃんとあって気づく事ができた。バラナシじゃないマイナーな駅ならアナウンスすらなさそうである。
外国人枠でチケットを購入したわけではないのに、なぜか同じ車両にはブッダガヤへ行く外国人旅行客だらけで安心した。初めてのSLは客層も3Aクラスとそこまで変わらないように見えた。またUpperシートを取っておいたのでかなり快適だった。

5時間くらいでガヤ駅に到着して、同じ車両だった外国人たちとオートリキシャをシェアしてブッダガヤの町へ行けたのでよかった。1台200ルピー(約300円)。

ブッダガヤは確かに貧しかった。家というより小屋という感じのところに住んでいる人が沢山いたし、町にいる人も物乞いが多い。

他の町では寄ってくる子ども達は「写真撮って!」って無邪気な感じだったのに対して、ここの子ども達は「お金ちょうだい!」が一番最初。色々な場所があるな、インドにハマる人、何度も訪れる人の気持ちが少しわかったような気がした。
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