カマンジャブ(Kamanjab)の宿でヒンバ族の村が近くにあることを教えてもらった。
だいたい20kmのところで、C40の道を進み、F(またはDだったかも)2656に入ると小屋があり、そこが受付だ。ぱっとみそこに村があるなんてわからないから何度か通り過ぎた。
ガイドのノリのいいお兄ちゃんがきて、見学には1人250ナミビアドル(約2,500円 ※1ナミビアドル=10円)かかるといわれるが、我々の予算は100ナミビアドル(約1,000円)だったので、値下げ交渉をする。
まずお土産を持って来たことを力説した。私たちが車で来ていることがわかると、あとで村人を近くの町まで車で送ってくれれば、100ナミビアドルにしてもいいよと言われた。ガイドの人が1人で承認することはできないから、もう1人のガイドがOKって言ったらと言われ、どうにか2人の承認を得て100ナミビアドルで見学することができた。
村の中はこんな感じで小さな家がいくつかあった。
ちょうど政府からの配給の日のようで、小麦粉やサバ缶が配られていた。見ている限りだと、本当に均等に分けているように見えた。
政府の配給は月に2回で毎回小麦粉とサバ缶だそうだ。足りない物は村から町まで買い出しに行く。買い出しに行く人を後に自分たちの車に乗せるのだが、ヒンバ族なのだが、このような髪型でもなく、普通の洋服を着て出かけて行った。子どもは学校に行っている子もいるのだそうだが、学校に行くときは洋服を着ると言っていた。
配給が終わってみんなそれぞれの家へ戻る。
女性の髪がとにかくすごい
ちなみにこれはすべてエクステらしい。中国製だよって言ってた。
子どもがとにかく村に多い。親のいない子どももいるらしく、その場合は村の女性が子どもの面倒をみるのだとか。昔の生活そのものだなと思う。政府に保護されているというのもあって、ある程度暮らしてはいけるのだろう。
子ども達がものすごく元気。自由に走り回って、転げ回って、一緒に遊んだけど、体力的には本当にしんどかった。
おんぶとだっこを同時にやったあげく、ぐるぐる回転するのを何回もせがまれてやっていた。楽しかったけど筋肉痛になった。ヒンバ族は体に赤い土と脂肪をまぜたものを塗っているから、おんぶとだっこしたら服に赤色が染み付いた
お土産に買って行ったクッキーもその場で配布がはじまったが、子ども達がさっとちゃんと列をつくって、ひとりずつ均等に分けられていた。こういうところで規律がちゃんとしているのってすごい。列の一番後ろをみたら、ガイドの人も並んでいて本当に笑った、そういう冗談ができるよくわかったガイドだった。
子ども達以外は私たちにあまりかまわないし、みんな気にせず自分の生活を進めているようにみえた。写真をばしばし撮るのもきがひけて(結構撮ってるんだけど、それでも)、遠くから生活の様子を見ていると、みな雑談して大笑いしたり、子どもをしかったり、本当に当たり前のことをしていて、当たり前なんだけど同じ人間であって、どこか違う特別ななにかであるという認識を勝手にもっていたことを恥ずかしいと思った。
家の中をみせてくれて、ヒンバ族の女性がお風呂に入る代わりに実施していることを見せてもらった。
足の間にある壷みたいなものに、バターミルクを入れて蒸す、そこから出てくる煙を体におしつけている。サウナと同じイメージらしい。男性はどうしているかというと水浴びでお風呂代わりにしているという。女性は水浴びしないんだな…しかも毎朝誰もみていないところでこれをやるという決まりらしい。
この実演してくれた人は、煙が熱くて「あちっ!」ってなってたのでまた笑った。
最後はみんな土産物を販売。でも誰も買って買って、って感じにならなかった。こっちは本当にお土産にさくお金がないので気持ちは楽だった。
男性のヒンバ族ももちろんいる。
ゆっくり見たいだけ見学できてすごくよい体験だった。帰りはヒンバの女性と子どもを車にのせて、Outjoという町まで送って行った。帰りはどうするのかと聞いたら、ヒッチハイクするから平気、と言っていた。
Outjoの町で久々にチキンとポテトフライを食べた。それまでずっと缶詰とパンだったから、力が沸いた。車を停めて、車中で食べていると、すぐに「金くれ」って町の人が寄って来た。すごく危ないわけではないが、久々に貧しさを感じた。
また車を走らせてついに念願のサファリへ!
エトーシャ国立公園という公園の中の、予約しておいたOkakuejo Campに行った。
公園の入場料は80ナミビアドル(約800円)を宿泊数分支払う。公園のなかに複数のキャンプ場があるのだが、Okakuejoが良いと言われているのは、動物が集まりやすい水場があるから。水場だけなら他のキャンプ場にもあるのだが、広さと観察のしやすさでいったらOkakuejoが一番すごい。
ロッジもあるけど、私たちは当然のキャンプ。でも敷地内にあるプールは入り放題だったので、久々にリゾート感覚でプールサイドで眠ったりしていた。
日が暮れる頃にさっそく水場を見に行ってみたら、沈む夕日とともに、サイが遠くからゆっくりあるいてきた。
私のカメラだとこれが限界だったが、肉眼でみる野生のサイは思ったより角が長くて、がっしりしていて、夕日をバックに歩いてくる姿がかっこよすぎて鳥肌が立った。
本当に贅沢な時間だった。ほぼ地平線の向こうから色々な動物がやってきて、沈んで行く夕日をゆっくりみながら夜を待つ。
日が昇って沈むところをゆっくり見ることなんて、日本で普通にすごしていたらまず私の場合はない。どっちから日が昇るのかなんて、もちろんわかるんだけど、日常として常に意識していることではない。今この時はそういう風に意識することがすごく貴重に思えて、何だか色んなことに改めて感謝したくなっていた。
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