ロンドンで充分に下調べして、少し安心感を得て、ずっとカバンの中で眠っていた地球の歩き方「南アフリカ」を出して、南アフリカはケープタウンに到着した。
ロンドンから飛行機で約11時間。夜出発の昼到着だからすごく楽、また無料だということをいいことにビールやワインを沢山頂く。
アフリカというと日本からは遠い遠い国のことであるが故、アフリカを一つのものとして文明があまり発達していないような印象を持つ人もいるだろうが、ケープタウンは白人の移民も多く、街は元々イギリス領だったこともありかなりヨーロッパ寄りの町並みである。ということは事前に知っていたが、思ったよりずっと近代的だった。
空港から宿のある街の中心部までバスで移動。寒く曇っていたイギリスから比べると、空がとにかく青く感じる。夏の雰囲気が今までいった色々な南の国を思い出させる。
Mycitiカードというチャージ式のバスのカードを買ったのだが、100ランド(約1000円 1ランド=10円)のお釣りをもらうのを忘れ、あんなに色々調べたのにいきなり損をするという失態。
バックパッカーの集まる有名な宿に泊まることにしていた。世界にはどの国にも日本人が集まる宿というものがあり、今まで極力避けていたのだが、アフリカで何が起こるかわからないため泊まることに決めていた。
アフリカ大陸は陸路だとエジプトから南下してきて南アフリカまで縦断するパターンと、南アフリカからケニアあたりまで北上する2つのパターンが多い。北上するパターンだと国境を抜けるルートの関係でビザの取得がめんどくさく、「北上する」というと「大変だね」なんて言われたりする。
辛い南下縦断の旅を終えた者達は、近代文明のあるケープタウンが本当に幸せに感じるらしい。私はそもそもそういうこと考えずに、世界一周航空券がストップできるところという観点で選んだので自然と北上するルートになった。
宿があるのはロングストリートという観光地でもありバーが立ち並ぶ場所で、欧米系の観光客が昼から飲んで楽しそうにしているようなところだ。
私が到着する2日前にネルソン・マンデラが死去し、町中追悼ムードでもあった。
とにかく治安は思ったよりよかった。とはいえアフリカ、店の入り口の重そうな扉はさすがである
ガラス部分の強化がされていないということは、ある程度安全なのかもしれない。
宿で果たしたかったことが2つあった。
1つはアフリカの旅で重要なテントを、縦断が終わった旅人からもらうこと。テントがあったほうが、サファリの贅沢なホテルでもその敷地のキャンプ場に安価で泊まることができるから。もう1つはワイナリーや喜望峰など車で周る仲間を見つけること。
どちらもすぐに見つけることが出来た。
白人系の人種も多く街でみかけたが、圧倒的に黒人が多い。黒人自体はロンドンにも沢山いた、みたことがないわけではないが、本場感のようなものが溢れている。痩せていてもがたいがよく見えるし、正直怖かった。これは偏見だ、自分の中に知らず知らずの偏見があることを旅中には何度も気づかされる。差別しない、誰であっても同じ対応、なんて出来る人はほぼいないと思う、出来ていると思っている人はそこに気づいていないだけで、気づいていないよりは気づいた上で自分のあり方を考える方がずっと良いと思った。
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