2014-03-05

ペトラ遺跡とその周辺の人びと

拠点にしていたダナ(Dana)からペトラ(Petra)遺跡へ日帰りで行った。
ペトラ遺跡は映画『インディ・ジョーンズ最後の聖戦』の舞台となり、最後に出てくる聖杯が安置されている場所がその遺跡だったという。行く前に思い返してみたら、全く覚えてなかった、むしろ観ていないかもとすら思った。
子どもの頃よく観て、わくわくしていたのは魔宮の伝説のほうだったのかもしれないな。

ダナには一応定期的に小さいバスが来て、カディシアの町まで行く。一応時間も決まっているが、なんだかいつも曖昧で、来ないんじゃないかという不安がつきまとうような感じ。その日も朝7時に来るというので待っていたが一向にこないので、途中を通りかかったワゴンに乗せてもらった。
ダナーカディシア間はヒッチハイクが現地民にも普通なので何も言われず無料で乗せてもらえることが多い。こちらも1ディナール(約140円)くらい払おうかとしても、断られることもあるし、乗る前に1ディナールと言われて乗ってみると、降りる時にやっぱりいらないってなることもある。

カディシアからマアーン(Ma'an)までバスで1時間くらい。2ディナール(約280円)。そこからペトラ遺跡があるワディ・ムーサ(Wadi Musa)までまたバス。30分くらいで1ディナール(約140円)。
バス停に時間があるわけでもないし、料金もいつも曖昧。まぁ騙されてるんだろなーと思いつつ。

マアーンからワディ・ムーサ行きのバスがでるまで時間があったからマアーンの町をふらついた。物価も安いし、人も落ち着いている。カディシアでずっと子どもにバカにされてたので心地よかった。たまたまかもだけど。

ベドウィン(アラブの遊牧民)のテントの布や、その他の見慣れないアイテムが色々売っている町で、もう少し見たかったな。


ワディ・ムーサへ向かうバスで会ったおじさんがシリア難民がヨルダンにきて、ヨルダンに元から住む人の仕事が減っていて困っていると言っていた。まさにそういう所にいるんだなと、ふと思う。

ワディ・ムーサのバスターミナルからペトラ遺跡までタクシーで2人で1ディナール(約140円)。基本的にぼったくり価格しか言ってこないから、時間に余裕があるなら歩いた方がいいかも。

そして入場料はまさかの50ディナール(約7,000円)。高いとは知っていたがここまでとは…。ちなみに入り口から遺跡が集まっているところまでのロバ代もチケット代に含まれているが、必ずチップが必要になり、それが高いから乗れないという意味のない付属サービス。とにかくワディ・ムーサと遺跡の中の物価が高すぎるから、貧乏旅行者は飲み物食べ物は別の場所から持って来た方がいい。

思えば全然違うのだけど、MOTHER2のサターンバレーみたいだなって思って歩いてた。

奥にある神殿を見るために岩に挟まれた道を歩き続ける。

そして、岩を削ってつくられた宝物殿へ。2000年以上前にこの地に住み着いたアラブ人の一族によってペトラが大交易都市になったたという。
純粋に2000年以上前に岩を削って建物をつくったなんてすごいよな。

とにかく敷地が広くてひたすら見た。



岩の色もすごいな。

一番奥にある修道院を見に結構距離のある坂と階段を登る。お土産屋さんが多い、不思議だったのは彼女らがここに住んでいるかのように、調理用具を持ち込んで料理したり、ヤギを世話したりしていたことだ。

修道院、近くから見ると最初に見た宝物殿のほうがすごかった印象。でも丘の上からみるとやっぱりすごい。よくこの岩の上につくったな。

帰りにお土産屋のおばさんに、私たちが持っていたパンをチャイと交換してくれって言われて、少し話した。お土産屋さんは普段どこに住んでいるかっていう謎を聞いてみると、やっぱり閉園と共に外には出るらしい、ベドウィンの人もいるけど、その人は普通に家があるって。
おばさんは昼ご飯つくりすぎて食べきれなくて余ってるから食べろといってパスタを沢山くれた。ずっと節約でパンと缶詰くらいしか食べてなかったからめちゃくちゃうまく感じた。

昼前に入場したけど、閉園ぎりぎりまでいた。広すぎるのと、炎天下を歩かなくては行けないので、本当の全部は時間があっても1日では見れないなと思った。しかしかなり満足。

帰りはマアーンまでのバスがもうなかったから、ヒッチハイクで戻ろうとしたが、全然車がつかまらない。車がよく通るところまでタダで連れて行ってあげるというタクシーの運転手が来た。念のためカディシアまで帰るのにいくらかきいたら、2人で10ディナール(約1,400円)でいいというので、それに乗せてもらう事にした。バスでここまでくるのに1人3ディナールかかっていることを考えると破格の安さな気がした。

英語がかなり話せるおじいさんに近いおじさんで、色々な話をした。道中長かったから話も盛り上がって、おじさんも気を許したのか、家族の話をしている時に、子どもが沢山いるって話してて、なんでかというとラクダのミルクを飲んでいるからだって私の友達(男)に話してた。
最初意味がわからなかったのだが、ヨルダンでは精力剤になっているようで、それを女性の私がいる所で話してしまったことに途中ではっとして、かなり気まずそうに笑っていたのを見てかわいいなと思った。私が外人なのをいい事に、普段イスラムの女性に大っぴらには話せないえぐい下ネタを楽しそうに話してくるふざけた男性にもヨルダンでは何度も会ったので、このおじさんのうっかり言っちゃった!(しかも大した下ネタでもない)みたいなのにはなぜか好感がもてた。

そんなこんなでペトラ遺跡の日帰りの旅は終わり。
遺跡もすごくよかったけど、途中で出会った人たちが色々印象に残っている。

ペトラ遺跡滞在:2013年10月30日(日帰り)
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