マラウイクワチャを全て使い切って、ほろ酔いで国境へ向かった。
出国の審査はあっさり通過。通過した後にATMを発見したから、そこでタンザニアシリングを引き出す。
だいたいこういうところには両替商がいるのだが、なぜか誰一人いなかった。
そのまま歩いてタンザニアの入国審査場へ行く。日本人はビザが必要で、国境で発行してもらうことができる。50ドル(約5,000円 ※1ドル=100円)支払って、質問も一切されずに手続きを終えたらスタンプをもらえた。
オランダ人の2人も手続きを終えて、また3人で歩き出した。
私はムベヤ(Mbeya)というところまで行くバスに乗る必要があり、2人も同じ行き先だが途中下車することになっていた。
バスターミナルまで歩いている途中子どもたちや大人も、珍しいこともないはずなんだがずっと着いて歩いて来て、物売りではなく単純に「ジャンボ!」って笑いながら挨拶してきて、なんだか楽しそうだった。雰囲気よくタンザニアが始まった。
バスターミナルは結構遠そうだったのだが、歩いている途中でムベヤ行きのバスが停まっていたから、そのまま乗ることにした。5,500シリング(約363円 ※100シリング=6.6円)だった。
futuyuという町でカップルは降りることになっており、連絡先を交換して別れた。最後まで、「一緒に行こう」と言ってくれていたので嬉しかった。
ここまた1人になったと思うととても不安になった。バスが少しだけ車の多い場所に入ってくると、そこはもうムベヤ市内だと教えられた。私が目指していたムベヤのバスターミナルにはこのバスは行かないと言われて、その場でミニバンに乗り換えさせられた。
ほぼほぼ何て言ってるかよく聞き取れないまま、とりあえずミニバンに乗ったのでさらに不安になったが、女性が一緒に乗っていたから大丈夫だろうと思った。
国境を出たのが夕方の6時くらいで、ムベヤのバスターミナルについたのは夜9時くらいだった。
バスターミナルはバスと荷物と人とが溢れていて、バスを待っている人たちがそこらで寝ていた。暗かったのもあるが不安は消えず、とりあえず翌朝にモシ(Moshi)という町まで行きたかったので、宿をとってからバスチケットを取ろうとまずはターミナルの中にある宿に行ってみた。
そしたらまさかの満室!
ホテルの人が近くに他のホテルもあるから案内すると言って、私の荷物を担ぎ始めた。移動するならホテルより先にチケットを取るべきだと思って、チケットを買いにいくが、モシ行きが全て満席。
そのホテルの人がずっとついて来てくれた。そもそも最終目的地はアルーシャ(Arusha)というところなので、アルーシャ行きかモシ行きを探して、いくつかバス会社をまわり、やっとアルーシャ行きのバスチケットを手に入れた。残り1席だった。
そこから3軒くらいホテルをまわったが、全て満室だった。
しかも結構歩き回っている間に、最初のホテルの人がずっと私の荷物を担いでくれていて、気まずかった。さすがにチップをあげた。
もう仕方がないので最初のホテルに戻り、フロントでいいから寝させてくれないかと頼むと、OKだった。
実はフロントのところにはすでに10名ほど人がベンチや床に座って寝ていたのだ。私もその仲間に入れてもらおうと思ったのだ。
夜も12時くらいになっていたが、早朝から移動していたので本当に疲れていた。フロントだけどいいやと思って、床に座り込んだら、ホテルの人たちが集まって来て緊急会議が行われていた。
そしてスタッフの一人が私に「急遽部屋が1つ空いた、20,000シリング(約1,320円)なんだが泊まるか?」と聞いてきた。事前に調べていたターミナル周辺のホテルの値段は6,000〜8,000シリングだった。多分ぼったくり価格で、倍以上の値段だったが、あまりに疲れていたのでありがたく使わせてもらうことにした。
部屋に案内されると、中からスタッフではない人がでてきて、スタッフと何かを話して去っていった。そこでようやく気づいた。この部屋は急遽空いたのではなく、私を泊まらせるためにホテルが買い取ったんだと。割高だったのはホテルと、泊まろうと思っていた人へのお金だろうか。
憶測でしかないが、もしそうだとしたならば、誰かをどけてまで泊まりたかったわけじゃない。そうだと言ってくれれば断ったり、もう少し何か違う言葉をかけられたかもしれないのに。なんだか申し訳なくもあり、私が旅行者だから払うだろうと思われたことへのもやっとした気持ちもあり、だまされたような気持ちもあり、とても複雑な気持ちになったが、もう部屋まで来ちゃったし、全てがめんどくさくなり、寝た。
しかも独房のような部屋ですごく悲しくなった。
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