2014-05-16

嘆きの壁と聖墳墓教会

自分は信仰はしていないものの、やっぱり気になるのでそれぞれの聖地を巡ってみた。

まずはユダヤ教の聖地である嘆きの壁。ここはユダヤ教で最も神聖な建物であったエルサレム神殿の跡地で、壁だけが残っている。今は神殿はもうない。壁の後ろ側にはイスラム教の聖地がある。
到着すると壁の前に沢山の人が集まっているのがすぐにわかる。このエリアに入るときは簡単な荷物チェックとX線がある。

男性は男性専用の祈る場所、女性は女性専用の祈る場所があり、観光客であれ自分の性別の方にしか入れない。写真は特に禁止されていないみたいだった。


さらに近づいてみると。
壁に手を当てたり、聖書を読んだり、泣いている人もいた。祈り方は様々なのか。しかしこれだけ熱心に祈る姿はなかなか見る機会がない。

男性の方が場所は少し広いようだった。男性は超正統派と呼ばれる宗派を信仰している人は、私からみれば変わった格好をしているので、すぐに分かる。
最近までは兵役も免除されていたらしいが、2014年になって超正統派の人も徴兵される法律が可決したそうだ。また少し国が変わっていくのかな。

そして夜になってもまだ祈りは続いていた。

続いてキリスト教の聖地へ。
聖地はキリストが磔刑にされて処刑されたというゴルゴダの丘があったであろう場所に建つ聖墳墓教会だ。キリストはゴルゴダの丘まで十字架を背負いながら歩いていったというが、その通った道も旧市街内に残っている。
見た感じはなんの変哲もない場所だったりするが、聖母マリアがキリストを見つめた場所、とか、つまずいた場所、とかそこで起きた事が細かくあり、そこを巡礼者は歩いて教会まで行くのである。それを悲しみの道と呼ぶらしい。

同じように歩いている間にも、団体で巡礼にきている人たちをみかけた。一緒に大きな十字架を持ちながら巡る団体もある。

多分これはアフリカの団体。色んな国から来ている人がいる。
もちろん彼らが歩く道は、横をユダヤ教の超正統派の人も歩けば、イスラム教徒の人たちも歩く。それがここでは今は自然な風景になっているように思えた。

そして聖墳墓教会に到着。

中に入るとすぐに、亡くなったキリストに香油を塗ったとされる場所がある。

そしてさらに中に進むと、キリストの墓がある。亡くなったあと数日後に復活したとされているので、遺体があるわけではない。
かなりの行列だったから中にこれの中に入るのはやめた。
本気で祈っている人と、自分と同じような感じで観光している人とどちらもいる感じ。

本当に元を正せば、ユダヤ教からキリスト教がうまれて、キリスト教からイスラム教がうまれた訳だから神様は1つだったわけで、宗教間の対立は起きてしまっているけど、個人レベルで考えたら信仰する事が重要なわけで、他を迫害する事は本来の目的を外れてしまっている気がする。エルサレムにいる間は、宗教間の対立が知らない人同士の間で起きているように見えなかった。
ダライ・ラマの説法を聞いた時の言葉を思い出す「病気に合わせて薬を選ぶのと同じように、自分に合った宗教を選べばいいのだ」と。本当はそれが全てで、正しい気がした。

夜に旧市街を歩いていたら、十字架を片付けている人に遭遇。昼間の信者の人たちの真面目な感じをみていたから、この裏方の人の抜けた感じが面白かった。

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